ダイエットを行う上で炭水化物は扱いには、とても気を付けないといけないのを知っていますか?
普段の日常生活においても炭水化物の摂取量には注意が必要になり、肥満や生活習慣病に原因になりやすい栄養素です。
そしてダイエットでは3大栄養素の中で1番気を付けなければいけない栄養素と言っても過言ではありません。
炭水化物を上手くコントロールすることが出来れば体重を思うままに操り、病気やアイチエイジングにも大きな影響を与え、人生をより豊かにすることが可能です。
今回はそんな炭水化物について、説明していきたいと思います。
炭水化物ってどんなもの?炭水化物が体に与える影響は?ダイエット中の摂取量はどれくらい?おすすめの炭水化物は?注意事項など、この記事ではダイエットを行う上で炭水化物について大切なことを紹介しています。
炭水化物の特徴

炭水化物は糖質と食物繊維が合わさったもの
炭水化物は体内で吸収されエネルギーになる「糖質」と、吸収されずに排出される「食物繊維」の2つに分けることが出来ます。
糖質には様々な種類がありますが、全て優秀なエネルギー源です。
炭水化物の一部である糖質は、
糖質=炭水化物-食物繊維で算出されます。
1日の半分は糖質からエネルギーを確保するので、なくてはならない栄養素です。体内で1g4kcalのエネルギーを生成します。
食物繊維は不溶性と水溶性の2つに分類でき、穀物、イモ、豆、果物、野菜、海藻、などに含まれています。
体に吸収されずエネルギーにはなりませんが、腸の中を綺麗にして腸内環境を整えてくれたり、生活習慣病の予防など様々な効果が期待されています。
普段の生活では過剰摂取よる心配はなく、意識しないと不足してしまうので注意が必要です。
現代のほとんどの人が食物繊維不足です。白米を玄米に変えたり、お味噌汁に昆布を入れる、キウイなどの食物繊維が豊富な果物をおやつに食べるなど食事を工夫して積極的に食べていきましょう。
血糖値を上げやすい
血糖値は血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度を指します。
炭水化物である糖分を体内で消化吸収すれば、ブドウ糖(グルコース)になって体のエネルギーになり体中を駆け巡ります。
炭水化物を大量に摂取すれば、血液中のグルコースが急上昇し、血液中のグルコースが高くなることを「血糖値が高くなる」とも言うので覚えておいてください。
血糖値が高くなるとエネルギーの吸収率が高くなって肥満の原因になる他に、血管の動脈硬化を進行させて血管の壁が壊れたり、詰まりやすくなり危険な状態になります。
そして炭水化物の摂りすぎは糖尿病のリスクを高めるので注意しましょう。
各国で食べられている炭水化物を紹介

炭水化物は主食として、3大栄養素の中でもダントツで食べられています。
人間にとって必要不可欠な栄養素であり、どの国でも形や名前を変えて主食として存在しています。
国 | 主食 |
日本 | 白米 |
イタリア | フォカッチャ・パスタ |
ベトナム | インディカ米・フォー・ライスペーパー |
ガーナ | フフ・バンクー |
中華人民共和国 | マントウ |
フィンランド | 茹でたじゃがいも |
ブルガリア共和国 | 色々なパン |
メキシコ合衆国 | トルティーヤ |
インド | ナン |
各国の主食を見ても、わからないものが多いはずです。
ですがそれらは小麦粉や米などの穀類、じゃが芋、トウモロコシなどのでん粉類がほとんどです。地域によって名前が違うだけで、小麦を使ったナンやフォカッチャなど似ているものが沢山あります。
見た目や名前が違っても炭水化物なので、たどっていけば材料は知っている食材にたどり着きます。
人間にとって炭水化物は切っては離せない存在です。
ダイエットでは上手く制限しないと、低血糖や貧血になってしまうので注意しましょう。
摂取カロリーの50%~60%を炭水化物が占めている

炭水化物は1日の摂取カロリーの50%~60%を占めています。
炭水化物は吸収が早く、優秀なエネルギー源です。体を動かしたり、脳が活動するために必要な栄養なので、生活する上で重要な役割を持っていると言えます。
他の栄養素よりも必然的に多く摂ることになりますが、摂りすぎればデメリットも存在するので注意しましょう。
また、ダイエット初心者は主食である炭水化物ばかり摂って、脂質やタンパク質を疎かにする人が多いです。
3大栄養素にはそれぞれ役割があり、体を運営するためにはどれも絶対に必要です。どれかが極端に不足してしまうと、体の調子が悪くなって体調を崩してしまうので注意しないといけません。
1回の食事で3大栄養素をバランスよく摂取して下さい。
おすすめの栄養バランスはどれくらい?
普段の食事なら
タンパク質15%~20%、脂質20%~30%、炭水化物50%~65%
が理想バランスになります。
そしてダイエット中なら
タンパク質25%~30%、脂質15%~20%、炭水化物50%~60%
が理想バランスになるので参考にして下さい。
上の数値は通常のダイエットを行う場合の数値です。
ローファットダイエットや糖質制限など、ダイエット方法によってpfcバランスは変動するので、臨機応変に対処しましょう。

ダイエットでは炭水化物に要注意

ダイエットでは食事制限は必須です。
当たり前のことですが。
なので、摂取カロリーの半分以上を占める炭水化物は必ず制限することになります。
ここで炭水化物の量を減らさず、タンパク質や脂質を制限してしまうと、体重は落ちてもリバウンドしやすい体になってしまうので要注意。
しかも、炭水化物は安価で美味しく種類が豊富でもあるので、ついつい食べ過ぎてしまう事が多くなります
炭水化物の多い食事では血糖値も安定しないので、空腹を感じやすく、食べた後に眠たくなったりしてダイエットの成功率も低いです。そして、糖質の摂りすぎは健康に良くないのでオススメは出来ません。
タンパク質の重要な役割
タンパク質は筋肉や肌、髪の毛など体を構成する全ての材料になります。
とくに日本人は炭水化物が大好きと言われているので、食事制限を始めたらタンパク質や脂質を制限してしまう人が多いです。
ですが、健康に気を使いダイエットの成功率を上げたいなら、炭水化物を上手く制限して1食ごとの栄養素バランスを意識することが重要になります。
炭水化物を上手く制限できるとダイエットが簡単になります。ダイエットでは必要な栄養とそうでない栄養を見極めないといけません。何も調べないでダイエットに挑戦してしまうと、栄養バランスが滅茶苦茶で健康に悪くダイエットも成功しないので気を付けて下さい。
栄養バランスを意識してダイエットを頑張ってみましょう。
炭水化物は癖になりやすい

3大栄養素の中でも炭水化物は特に癖になりやすく中毒性が高いのを知っていますか?
心当たりがある人も多いのではないでしょうか。
そして、普段から炭水化物をたくさん食べている人が突然ダイエットを始めて、炭水化物を少なくすれば物凄くストレスがかかります。
人はストレスが溜まりイライラすれば糖分が欲しくなるので、悪いスパイラルに陥ってしまう事になります。そこで我慢出来なければ糖分から解放されず、ダイエットが成功することはありません。
糖質は中毒性が高いので普段から食べ過ぎないようにして下さい。ポテトチップスやアイス、ケーキなんかを毎日食べている人は要注意。
そうしておかないとダイエットを始めた時に甘いものを食べれないストレスでダイエットが失敗してしまう事になります。
また糖質の過剰摂取は糖化と言って老化を促進させたり、しわやしみ、ニキビや肌荒れの原因になるのを知っておいて下さい。
糖質を間食で摂るのは控えたほうがいいです。3食の食事でしっかりと摂っていれば間食で摂る必要はありません。どうしても間食が食べたくなったらタンパク質をオススメします。
ダイエット中は血糖値を一定に保つ

ダイエット中は血糖値を一定に保つ事が重要になります。
食事を制限しすぎれば低血糖に、炭水化物を摂りすぎれば高血糖になってしまいます。
低血糖には異常な空腹感、だるさ、冷や汗、めまい、集中力の低下、不安、強い疲労感など体だけでなく精神にまで影響を及ぼします。
高血糖では糖尿病の原因になってしまう以外にも生活習慣病や肥満になってしまうため痩せることが出来ません。
また食欲を我慢できなくなる原因として血糖値の乱高下があります。
炭水化物などの血糖値を急激に上げる食品を食べると、血糖値が急上昇してその時に満足感や幸福感を感じます。そして、血糖値が下がりだせば満足感や幸福感を求めて、血糖値の上がりやすい食品を欲しがるようになります。
空腹でもないのに食欲が止まらないのは血糖値が原因です。
なので、ダイエットを成功させたいなら血糖値を一定に。その為に炭水化物を摂りすぎないように注意して下さい。
血糖値が高くなると急激な眠気がきます。たくさん食べた後に眠たくなるのは血糖値が関係しているので、集中したい時などは血糖値を上げすぎないようにしましょう。
ダイエット中の炭水化物の摂り方、選び方

ダイエット中は、炭水化物の摂り方に工夫が必要です。
いつも通りに摂るのではなく、少し工夫するだけで血糖値を一定の保ち脂肪にならないように出来るので、挑戦してみましょう。
太らない炭水化物の選び方
食後に血糖値の上昇を示す指数をGI値と言います。
血糖値が高くなる食材はGI値が高いので、ダイエット中はGI値の低い炭水化物を選びましょう。
GI値が低い食材はオートミール、玄米、全粒粉パスタ、全粒粉パン、蕎麦、大麦、キアヌなどがあります。どれも健康にもいいので普段からオススメの食材です。
これらには加工されていないという特徴があります。
精製された白米や食パン、うどんなどはGI値が非常に高く、ダイエットに向いていません。
米や麦は出来るだけ加工されていないものを選びましょう。
玄米や麦の外側の部分は食物繊維や栄養の塊なので、取り除いてしまうともったいないです。
またコンビニの菓子パンなどの加工された炭水化物は大量の添加物や糖質が混入されているので、ダイエット中は我慢してください。
ダイエット中の炭水化物の選び方は
- GI値の低い食材
- 出来るだけ加工されていない食材を選ぶ
- 白米やうどん、食パンは高GI
- 玄米、全粒粉パン、オートミールがオススメ
- 加工されて添加物の多い食材はNG

炭水化物の太りにくい摂り方

「べジファースト」・食物繊維を最初に食べる
食事の最初に食物繊維が豊富な野菜から食べる食事法を「べジファースト」と言います。
野菜を最初に食べることによって、炭水化物が含む糖質の吸収を緩やかし、血糖値の急激な上昇を抑えることが出来ます。
他にもコレステロールの排出を促進し、腸内環境を整え、少量の食事でも満腹感を得ることが可能です。
簡単に取り入れることが出来るので、今日から実践してみましょう。
メリットが多くデメリットのないべジファーストは、普段の食事に取り入れても高い効果を発揮します。
朝、昼、晩の食事配分を考慮する
1日3食の食事を3食とも一定の量にするのではなく、生活によって変化を付けましょう。
基本的に炭水化物は朝と昼を多めにして夜は少なくしてください。
朝に炭水化物を摂ることで代謝を上げることが出来ます。代謝が上がれば活動的になって、消費カロリーが増えるのでダイエットに効果的です。
昼は午後からの活動を考えて炭水化物を摂ってください。活動が多くなるなら多めに、少ないなら少量で済ませましょう。生活スタイルに合わせて調整することが大切。
夜は炭水化物を摂るメリットが少ないので少量に。野菜とタンパク質をメインに早めに済ませることで、健康とダイエットに効果的な生活が送れます。
3大栄養素にはそれぞれ役割があるので、
活動に合わせて効率的に摂りましょう。
夜ご飯を早く済ますことで、内臓を休ませて上げられます。それにより消化不良を防いで、次の日も胃もたれせずに快適に過ごすことが出来ます。
体に必要な栄養を満たしてあげる
3大栄養素はどれも絶対に必要な栄養になります。
カロリーを満たしていても、3大栄養素のどれかが足りていなければ、体は栄養を欲して空腹を訴えます。
なのでカロリーだけでなく、栄養バランスにも気を付けてダイエットを行ってください。
また、炭水化物やタンパク質を単体で摂取するより、どちらも一緒に食べたほうが満腹感が大きく、体に必要な栄養を満たせるので時間がたっても空腹を感じにくいです。
カロリーばかり気にして栄養バランスに気を付けていない人は結局ダイエットに失敗してしまうので気を付けましょう。
カロリーばかり気にして栄養バランスを気にすないのはダイエット初心者あるあるの1つです。心当たりがある人は要注意。
糖質制限は難しくリスクが多い

糖質制限ダイエットは糖質の摂取量を減らして血糖値の上昇を防ぎ、インシュリンの分泌をコントロールするダイエット方法です。
インシュリンが大量に分泌されると肥満や糖尿病を引き起こすので、糖質制限によって防ごうという試みになります。
もともと糖質制限ダイエットは糖尿病患者に行う正式な治療法です。
ですが糖質制限ダイエットには明確な定義がありません。糖質を制限すると言ってもどのくらい減らすか、どんな種類の糖質を減らすかなど明確な基準が決まっていません。
なので、糖質制限を行う場合、自分の体に対する理解、ダイエットの知識、豊富な経験が求められます。
ダイエット初心者が聞きかじった情報で糖質制限を行い体調を崩してダイエットに失敗することはよくある話です。仮に体重を落とす事に成功したとしても、筋肉も一緒に落としていてリバウンドしてしまう事もあります。
初心者がわざわざリスクを冒して糖質制限を行う必要はありません。
基本を押さえたダイエットを行えば痩せる事は簡単なので、無理に糖質制限を行うことは止めておきましょう。
どうしても糖質制限を行ってみたい方は入念な下調べを行うか、経験者や指導者についてもらうことをオススメします。

炭水化物が気になる人はゆるいロカボがおすすめ

糖質を制限するダイエットにロカボというものがあります。
糖質制限は過度に糖質を制限しがちですが、ロカボは糖質の制限が緩く、体へのダメージもありません。
糖質制限は1日の糖質を20g以内にすることが多いですが、ロカボは1日の糖質を70g~130gに設定します。糖質制限の5倍近く糖質を摂っていいことになるので、食材選びや食事に対するストレスが少ないです。
5倍といえば摂りすぎと感じる人もいるかもしれませんが、糖質制限自体が異常なほど糖質を制限しているので、基準が狂ってしまっているだけなので気にしないで下さい。
ロカボでは1食のご飯の量は半膳が適量になります。
糖質は摂りすぎれば体の中で飽和して糖化などのよくない反応が起きてしまいます。
ロカボは難易度も低くアイチエイジングも期待できるので、初心者にオススメのダイエット方法です。
炭水化物は老化する大きな原因

「炭水化物は老化を促進させる」ということを知っていますか?
この記事でも何回か言及しているので、何となくですが分かっているはずです。そのことについて今から少し詳しく説明していきたいと思います。
老化を促進させる要因として「糖化」という現象があります。
糖化は「体のコゲ」と呼ばれていて、食事から摂った余分な糖質が体内のタンパク質と結びついて細胞を劣化させる現象です。この現象が進むと肌のシワやくすみ、しみなどになります。
それだけでなく、糖化によって作られるAGE(糖化最終生成物)は体内の臓器をはじめ、体内組織に作用して色々な病気の原因になることが分かっています。
パンやホットケーキを焼くと焦げたりしますよね。これも糖化の一例で、パンの中にある砂糖とタンパク質が結びついて変性しているわけです。この現象が体内で起きると大変なことになります。
糖化によって肌のハリを保つコラーゲン繊維を破壊したり、皮膚の細胞に付着してシワやしみになり肌に甚大な被害を与えることに。
糖化の現象は肌だけでなく髪の毛や血管、内臓、骨、目にまで被害をもたらします。
髪はハリやつやがなくなり、血管は炎症が起こりやすくなって動脈硬化のリスクが向上し心筋梗塞や脳梗塞に。腎臓にも大きな障害を引き起こし、骨では骨粗鬆症、目ではドライアイや白内障、網膜症なども糖化が引き起こしていると言われています。
なので、健康に過ごしたいなら糖質の過剰摂取は控えて下さい。
糖化はダイエット生活より、日常の食生活から引き起こされるのでダイエットが終わった後も食生活について考えてみるといいと思います。
ダイエットは普段の食生活が大切

普段の食生活でも内容を意識している人は、ダイエットを行っても簡単に痩せることが出来ます。
何も普段から完璧な食生活を送るという訳ではなく、栄養バランスを整えたり、野菜を多めに食べる、炭水化物を低GIのものにするだけで十分です。
そうしていればダイエットを始めても意識が簡単に切り替えることが出来、食事の差も大きくなりません。
ダイエットを挫折する人は最初が1番多いです。
それは普段の食生活とダイエットの差がありすぎて体や心がついていけない事が原因です。
準備運動もなしに突然激しいスポーツを行えば精神的にもキツイですし、肉体的にも厳しいですよね。ダイエットでも同じことが言えます。どんなことをするにしても、準備運動は大切ということです。
なので、少しでいいので普段の食事を意識していれば、ダイエットを始めても抵抗なく受け入れることが出来ます。自分が出来る範囲で頑張ってみましょう。
まとめ
炭水化物は食事をする上で必要不可欠なものです。
食事制限において摂取量の多い炭水化物を
どうコントロールするかがキーになるので
上手く制限しましょう。
量と質にこだわれば案外簡単にダイエットを成功させることが出来るので
色々と試行錯誤してみて下さい。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
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