ローファットダイエットを行う時、
「脂質量をどれくらい摂取すべきか」しっかりと把握していますか?
今回はローファットダイエットを行うにあたって、脂質の重要性や1日に必要な脂質量を紹介するのでお付き合いください。
ローファットでも最低限の脂質は絶対に摂取しないといけない

ローファットだからといって脂質を完全にカットしていませんか?
脂質は3大栄養素という重要な栄養素であり、健康を維持していくためになくてはならない存在です。
1日の脂質を0gに近くしようとすればカロリーは減らせるかもしれません。
しかし様々な問題が発生してダイエットを続けられなくなります。
脂質は大切な栄養素です。
健康維持に必要な最低限の量は確保するようにして下さい。
脂質が不足してしまうとどうなる?
脂質は摂りすぎれば肥満の元になったり生活習慣病を引き起こす原因になります。
しかし、不足してしまえば
・ホルモンが上手く生成されない
・肌が乾燥して肌荒れする
・消化不良で便秘になる
・元気が出ず倦怠感を感じる
・脂溶性ビタミンを吸収できなくなる(ビタミン不足に)
などの症状が。
脂質は摂りすぎても摂らなさ過ぎてもダメということです。
実際、ダイエット中の肌荒れや消化不良は心あたりがある人も多いのではないでしょうか?
ローファットで脂質を制限するにしても健康を維持できる最低限は必ず摂取することを意識して下さい。
ロー(低い)ファット(脂質)とは名前の通り、脂質を低くするダイエット方法です。
あくまでも脂質の摂取を低くするだけで完全にカットしてしまうのは間違ったやり方になります。
ローファット初心者は出来るだけ脂質を減らしてしまい、体調不良で断念してしまうことが多いので気をつけて下さい。
どんなダイエット方法でも間違ったやり方をしてしまうと痩せることが難しいので、最初にしっかりと勉強してから始めることをオススメします。
ローファット中に必要な脂質量はどれくらい(何g)なのか

ローファット中に必要な脂質量について解説していきます。
一般の人がダイエットする場合は摂取カロリーの20%を基準にして下さい。
2000kcalを摂取するなら400kcal。(10%=200kcal)
gに直すと44gくらいになります。(脂質1g9kcal)
つまり、1食あたり脂質量は15gを超えないようにすればOK。
pfcバランスに直すと
p=2~3
f=2
c=5~6
になります。(ローファットのPFC適正値)
個人の体重によって脂質量は調整が必要なので計算してみましょう。
もっと脂質量を少なくしたいという人に知ってほしいこと
この記事では摂取カロリーの20%を基準にしました。
ですが、youtubeやインスタで見れるボディビルダーやフィジークの選手の紹介では脂質量を10%くらいに設定している所が多いです。
結論からいうと、一般の人が10%でやる必要はありません。
10%という数値はハードに減量する競技者向けの数値ということを覚えておいてください。
体脂肪一桁の競技者がさらに絞るために行う数値です。
脂質の減らしすぎは食事の難易度が高く、体へのダメージがあります。
一般の人は20%でも十分に痩せることが出来ます。
脂質を少なくしすぎれば様々な問題が起こります。どれくらい少なくすればデメリットが起きるかは個人の体質によることろもあるので様子を見ながら脂質を減らしていき、自分のベストを見つけましょう。
ローファットをしていて体が慣れて体重が落ちにくくなってきた、最後にもうひと絞りしたいという人は15%や10%に挑戦してみるのもいいですが、いきなり10%から始めるのは何が起きるか分からないのでオススメ出来ません。
ローファットを挑戦する人は20%の脂質量から始めて、問題がなければ少しずつ脂質を少なくしていくと安全にダイエットを行うことが出来ます。
ローファット中の体重別の脂質量の目安を紹介
考えるのが面倒、おおよその数字が知りたいという人のための数値を紹介します。
体重 | 1日の脂質量 | 1食の脂質量 |
---|---|---|
50㎏台 | 33g | 11g |
60㎏台 | 40g | 13g |
70kg台 | 44g | 15g |
80kg台 | 45g | 15g |
上記の数値は平均的な身長から1日の消費カロリーを計算して必要な脂質量を割り出しています。
基本的に脂質は体脂肪が少ない人ほど多く、体脂肪が多い人ほど少なくする必要がある栄養素です。
どんな人でも1食の最低脂質量は10g以上に設定して下さい。どうしてもカロリーが気になる人は炭水化物から少し減らせばいいだけなので、ローファットだからと無理に脂質を減らしすぎないようにしましょう。
ローファット中にオススメの脂質食品
ローファット中にオススメの脂質源を簡単に紹介します。
選ぶポイントは単品で脂質が多すぎない食品。
つまり、脂質の量を把握できてコントロールしやすいということを基準に選んでいます。
オススメの脂質食品①卵

卵1つ(50g)に含まれる脂質量は5,2gと丁度よく、脂質量をコントロールしやすいのは大きな魅力。朝に卵を食べれば脂肪燃焼効果を促進させてくれるので、ダイエット中にオススメの食べ物になります。
オススメの脂質食品②納豆

納豆は1パック(50g)に脂質が5g含まれています。食品に含まれる栄養のバランスも良く手軽に脂質やタンパク質を摂れるのでオススメの食品。納豆を食べる際、生卵と混ぜて食べる組み合わせは納豆がもつ「ビオチン」という栄養素の吸収率を下げてしまうので気をつけましょう。(卵を加熱して半熟にすれば問題なし)
オススメの脂質食品③ナッツ類

ナッツ類とはアーモンドやくるみ、ピスタチオ、カシューナッツなどになります。ナッツ類には体にいい作用を持つ「一価不和脂肪酸」と「多価不和脂肪酸」がたっぷりと含まれ、血中の悪玉コレステロールを減らす働きがあります。また、糖質が少なく食物繊維が豊富なので食べる量を調整できれば優秀な脂質源に。
オススメの脂質食品④ドレッシング(オリーブオイル、アマニ油、えごま油など)

サラダにかけるドレッシングとしてオリーブオイルやアマニ油、えごま油は非常に優秀。サラダを用意して10gほど振りかければ正確に脂質をコントロールすることが出来ます。抗酸化作用や腸内環境の改善、血液をサラサラにするなど体にいい効果が沢山あるのでドレッシングはオススメの摂取方法になります。
オススメの脂質食品⑤アボカド

アボカドはフルーツの中では高脂質な食材なので摂取量に注意しないといけませんが、優秀な効果を沢山持っています。栄養が非常に豊富でビタミンミネラル、食物繊維が豊富です。また、抗酸化作用があり肌や髪を保湿して若々しさを保ってくれ、体重管理にも効果があると言われているのでオススメの食材です。
1個(140g)あたり26gの脂質が含まれているので1食で3分の1が目安になります。

脂質を完全にカットしてしまうと痩せられなくなるのはどうして?

脂質を完全にカットすると痩せられなくなるのを知っていますか?
しかし「脂質を完全にカットしてしまうとどうして痩せられなくなるのか」疑問に思う人も多いはず。
なので、先ほどは簡単にしか紹介しなかった脂質不足によって起こる症状を紹介します。
上記の問題が発生してしまうので注意が必要という訳です。
ローファット中に脂質不足の時に起きる症状
①肌が乾燥してカサカサになる
ローファット中に肌が乾燥してカサカサが続くようであれば脂質不足の症状なので、その日から脂質の摂取量を増やしましょう。脂質不足は細胞代謝の制御が阻害されるので細胞の再生が遅くなることが原因です。
②体調を崩しやすい(免疫機能の低下)
脂質が不足すると脂溶性ビタミンを吸収しづらくなります。その結果、免疫機能を高めるビタミンAや他のE、D、Kが不足して体調を崩しやすくなることに。ダイエット中に体調を崩しやすい人は脂質不足が原因の可能性もあるので注意して下さい。
③体が冷えて体温が上がらない
脂質が極端に不足すると熱交換機能がおかしくなります。その結果、体温が上がらずどこにいても手足が冷たいということが起きてしまいます。体温が低いと基礎代謝も低下して痩せにくくなるのでダイエット的に大きなデメリットです。
④脂肪が燃焼しにくくなる
脂肪を燃焼するには、健康な脂質が食事に組み込まれている必要があります。食事を制限しているのに体重が落ちないという時は脂質の摂取量を見直してみましょう。糖質が多く脂質が極端に少ない食事では脂肪を燃焼することが難しいのを忘れないで下さい。
⑤いつも空腹感を感じてしまう
脂質にはインスリンを正常に保つ働きがあります。インスリンは血糖値が大きく上昇すると分泌されるので1食で炭水化物だけを大量にとらずタンパク質や脂質も摂取しましょう。良質な脂質は食後の満足感を高めて過食を防いでくれるので意識してみて下さい。
⑥疲労が抜けずストレスが溜まりやすい
脂質は神経伝達物質の合成、分泌、活動を刺激して神経インパルスの伝導を改善します。脂質には幸せホルモンである「セロトニン」を分泌するためにも必要なので、不足すると気分が上がらずストレスが溜まりやすくなります。
以上の症状を引き起すので脂質を完全にカットするとダイエットに失敗する確率が大きくあがることに。
ダイエット自体の効率も落ちますし、体調不良の原因でもあるのでこれからローファットダイエットを行う人は気をつけて下さい。

脂質を摂取するときは脂質の種類にも意識することが大切

脂質には大きく分けて4つの種類があります。
それぞれの特徴を理解して痩せるために必要な脂質を摂るようにしましょう。
脂質の種類①飽和脂肪酸
飽和脂肪酸の特徴は
・体内で合成可能
・一般的に過剰摂取になりやすく、注意が必要
・エネルギーとして使われやすい
・肉、乳製品、卵黄、チョコ、ココナッツ、パーム油などに多く含まれる
代表的な脂質であり普段の食事では過剰摂取しやすい。特に家庭では肉やバター、調理油から過剰に摂取しやすいので気をつけましょう。
脂質の種類②一価不飽和脂肪酸
一価不飽和脂肪酸の特徴は
・オメガ9系脂肪酸とも呼ばれる
・比較的にエネルギーとして使われにくい
・悪玉コレステロールを減少させる
・腸の働きを活性化させて整える
・オリーブオイル、菜種油、アボカド、タラ肝油、イワシ油、椿油、マカダミアナッツなどに含まれている
オリーブオイルなど人気の油は一価不飽和脂肪酸。飽和脂肪酸より摂取するのが難しいので意識して摂りたい油です。
体にいいからといって摂りすぎは良くありません。飽和脂肪酸に置き換えて摂取しましょう
脂質の種類③多価不飽和脂肪酸
多価不飽和脂肪酸の特徴は
・オメガ3系、オメガ6系脂肪酸に分類される
・体内で合成できない必須脂肪酸を含んでいる
・一価より多価の方が悪玉コレステロールを減らす働きが強い
・それぞれ健康に良い効果を及ぼす油が多い
・DHA、EPA、リノール酸、アラキドン酸など
・魚油(青魚)、くるみ、えごま、アマニ油、うなぎなどに含まれる
体内では生成できないので食事から摂る必要がある大切な脂質。最近では一般でも高品質なアマニ油やえごま油が買えるので常備しておきましょう。熱には強くないのでドレッシングとして使うのがオススメ。
脂質の種類④トランス脂肪酸
トランス脂肪酸の特徴は
・植物油を高温にする過程で生成される脂肪酸
・健康に対するマイナス面が報告されている
・積極的にとる必要のない脂質
・マーガリン、ショートニング、加工油脂、クリーム類などに多く含まれる
トランス脂肪酸は健康に対するマイナス面の報告が多くされていて話題になっている脂質。マーガリンやクリームなど美味しく食べられるように生成されているので非常に美味しいですが注意が必要。ダイエット的に良くないものなので我慢しましょう。
ローファット中は出来るだけ体にいい脂質を心がける
ローファット中は紹介した4つの脂質でも一価不飽和脂肪酸や多価不飽和脂肪酸を摂るようにしましょう。
トランス脂肪酸は出来るだけ控えることが大切です。
また、体にいいからとオリーブオイルだけを毎日とるのではなく、アマニ油やえごま油、時には飽和脂肪酸など1つの種類に偏らないことが大切です。偏ってしまうとどうしても必要な栄養素が不足してしまうので良くありません。
食事でも偏食は体に良くありませんよね。
脂質も同じだということを忘れずに。
ローファット中は最初に脂質源を考えて食事を組み立てる

ローファットダイエットを成功さるため大切なポイントがあります。
それは、食事の脂質源をしっかりと決めておくこと。
つまり、
1食ごとにどの食材から必要な分の脂質を確保するか最初に決めて把握しておくことが大切です。
食事を組み立てる時に最初に卵や納豆など脂質源を決めておくように。
そうしておけば、後は脂質の少ないタンパク質や炭水化物を決めるだけなので脂質をコントロールすることが簡単です。
もし脂質源を決めずに色々な食材から脂質を摂取しようなんて考えていれば、適量な脂質を摂取することが難しくブレが生じます。ローファット初心者に多い失敗なので忘れないで下さい。
慣れない内から雑な食事管理をしていたら、どんなダイエット方法でも成功させるのは困難です。
ローファットダイエットを成功させたいなら、脂質のコントロールは大切なので慣れない内は特に気をつけましょう。
慣れてくれば色々な食材から少しずつ摂取して適量におさめることも出来るようになるはずです。
ローファットダイエットの感覚がつかめるまで地道に頑張ってください。
ローファットダイエットの脂質量はどれくらい?まとめ
- ローファット中でも最低限の脂質は絶対に摂取する
- 一般の人は摂取カロリーの20%を基準にする
- 1食あたり10~13gくらいが目安
- 競技者の場合10%で行うことが多い
- 脂質の種類にも注意することが大切
今回はローファット中の適切な脂質量について紹介しました。
ローファット初心者の人は脂質を出来るだけ減らして体調を崩してしまうことが多いのでこの記事を執筆しました。
実際、脂質は高カロリーなので減らせば痩せられるという考えは納得できますが、その考えに落とし穴があるわけです。落とし穴にハマって失敗してしまう人が多いので、何事も事前に調べることが大切ですね。
どんな食生活でも偏っていたら健康に良くありません。
脂質も完全にカットしてしまうと体に悪いですし、痩せるとこが難しくなるのを忘れないようにしましょう。
長文にお付き合いいただきありがとうございます。
またどこかでお会いしましょう。
コメント